エアーツール。これは整備士にはなくてはならない必須工具です。
家でのメンテナンスぐらいなら必要のない物ですが、一日に何台も扱う整備士にとっては必要不可欠な工具たちです。
エアーツールがないとタイヤを外す時や、何本もあるボルトを外す時にとても時間がかかります。
これを使うと全ての手作業が嫌になるぐらい便利な物だし作業スピードが何倍も速くなりますので知っておいて損はないと思います。
エアーツールは色々あるので何回かに分けて紹介していきます。
第一回は大元でもある【エアーコンプレッサ】について書いていきます!
コンプレッサとは空気を作り出す機械のことです。
こちらは工具というより設備に近いものになります。
コンプレッサという機械は、時には非常に危険なものでありますので取り扱いをしっかりしてもらいたいなと思います。
それではいきましょー!
エアコンプレッサについて
最初に述べましたがコンプレッサは空気を作る機械です。基本的に工場では電気式でモーターを動かして圧縮空気を作りタンクに溜めておくわけです。
代表的な仕組み【レシプロ式】
色々タイプがありますがその中でレシプロ式を例に空気を作る仕組みを説明します。
レシプロ式とは車のエンジンみたいにシリンダの中でピストンが往復運動することで吸気→排気を行い空気をタンクに送っていきます。
この際に静音タイプではないと結構な音がします。工場クラスの大きいものはコンプレッサ用の部屋なんかが必要になりますかね。とにかく作動中はうるさい。。。
エアが溜まると制御がかかる。
コンプレッサが常に動いていたら空気が溜まり続けますよね。そんなのでしたらタンクが壊れてしまう…なんてことが起きてしまいますよね。
当たり前ですがコンプレッサには制御装置がが付いていて一定の空気が溜まると制御装置が働きていますのでご安心を。
参考:明治機械製作所
自動で圧を調整する装置は【圧力開閉器式】と【アンローダー式】というものがあります。
圧力開閉器式は圧力スイッチにてモーターのON,OFFを行い規定圧力になったらコンプレッサを止める方式です。断続的な作業向けに良く使われるそうです。
例:インパクトなど
アンローダー式は空気が規定以上になったらバルブが開いて空気を出し続ける機構です。
つまり空気を作り続けているが一定の空気圧になったら吐き出して調整します。
この方式だと圧力をある程度一定に保ち続けてくれます。
なので連続で使用するものはこれで使えばいいのではないのでしょうか。
例:塗装などのスプレーガン
注意点
エアコンプレッサは高圧の空気が溜まっていてこの高圧の空気は非常に危ないです。何かの拍子にタンクが破裂したりすると物凄い速さで飛び散るので最悪それが当たって死亡する可能性があります。
なのでタンクの目視などして亀裂や空気が漏れていないかなど点検を行いましょう。
後は何か鉄の箱などの頑丈なものに入れて破裂した場合でも周りに破片などが飛ばないようにすることをオススメします。
他にもコンプレッサではありませんが、空気を送っている状態でエアーホースのチャックの部分が何かの拍子に外れるとホースが暴れだしますので車に当たって傷付けたり自分に当たって怪我したりするので作業前はチャック部分は必ず点検しましょう。
私もエアーホースのチャックが急に外れてホースが暴れまわるという経験を何度もしたんですよ。非常に焦せるしホースが向かってきたりしてすごく恐いです。
そんな時は焦らずに大元のエアーの供給を止めましょう。それが一番確実です。
メンテナンス
コンプレッサは大気中の空気を圧縮してタンクに溜めていますのでタンクに水が溜まってしまいます。
なので水抜きコックが必ずついていますので一日の終わりには水抜きをしてあげてください。
溜まりすぎてしまうと配管の方まで水がいってしまい最悪はエアーツールを壊してしまう恐れがあります。
後はオイル式(今はオイルフリーのも多い)の場合はオイル交換も忘れずにしましょう。
それとコンプレッサではありませんがエアーホースの点検も行ってください。
結構激しく使われるので穴が開いてしまうことが多々あります。そこからちぎれたりして使えなくなってしまうしエアーがしっかり流れず漏れてしまいますので目視やエアーを流した時にエア漏れしていないか音を聞いて確認しましょう。
今回は大元であるコンプレッサについてザックリですが説明していきました。
エアーというのは便利ですが非常に危険です。
そういった危険という意識を持ちしっかりと点検をして上手に使っていきましょう!
今回は以上です。ありがとうございました!
ike-masu