エアーインパクト

【インパクトレンチ】エアーツールの王道!インパクトレンチの使い方

今回はエアーツール編第二弾ということでインパクトの取り扱いなどを書いていきます!

 

整備士はインパクトが使えないと正直仕事になりません。

最初は手で感覚を覚えろなんて言って使わせていただけなかった私ですが,個人的にはインパクトは早い段階で使えるようになった方がいいと思っています。

なぜなら使っていくことで『ここではハンドツールを使った方がいいな』とか『ここはインパクトでガンガン外していこう!』などが分かるようになるからです。

この便利な工具のエアーツールですが、使い方が雑だと部品を痛めるリスクがあります。

締めすぎてネジがズルズルになってしまい余計な時間がかかったということも珍しくありません。

なのでどこを注意しないといけないかというのも説明していきます。

新人整備士さんは特に参考にしていただけると幸いです。

 

 

インパクトはとっても便利!

まずインパクトとはどんなものかを説明しましょう!

インパクトはナットやボルトを緩めたり締めたりする工具です。なので実は正式に言うとインパクトレンチという呼び名になります。

インパクトレンチは人間の手では中々緩められない力で締まっているボルトやナットを動力(空気など)を使って緩めたり締めたりしてくれます。
なんとなく整備士のイメージってタイヤ外す時に『ブルーン!ガガガッ!』みたいなすごい音をを立ててタイヤを外すイメージありません?その時使っているのがインパクトレンチです。

参考:bildy

この画像のものがインパクトレンチです。

 

タイヤのナットはハンドツールでも緩められます。

緩められますが、一台に対してナットが16本(タイヤ一本に対して4穴)や20本を毎回手で緩めるはしんどすぎます。。。

なので多くの整備工場はこのエアーインパクトを使って作業スピードを上げています。

その他で言うと、製造ライン工場などもこれがなければ仕事が遅すぎて車が製造にノルマに間に合わなくなるので、製造工場では必須工具なのではないのでしょうか。

インパクトが便利すぎて自分で持っている先輩もいました。

私もいずれは!とか思っていましたが、会社にあるので購入までは至らなかったです。

 

インパクトは使い始めると反則的に仕事が楽になります。

特に車両の下回りのボルトなどは、強い力で締まっているので緩める時に必ず必要になっていきます。
レンチが振れない所でも先端だけ入ると回せるので便利です。

ただし、少し不便なのはいちいち準備に時間がかかるところですね。
エアーツールはエアーホースを引っ張ってきて用意してつないでから使用するという工程が発生します。
すぐ手に取れる所にあればいいですが、他の人が使っていたりすると待たないといけないこともあります。
またハンドツールより重量があるので長時間使うと結構疲れます。
最近のは軽くなっていると思いますがそれでも1kgがありますし強い力が必要な物はその分重くなります。

 

内部構造

正直内部構造は調べるまで気にしていませんでした。

でもそれではいかんでしょということで調べました。簡単ではありますが書いていきます。この内部構造を知っていると次の注意点が非常に納得できるのではないのでしょうか?

 

◆インパクトレンチの基本的な動き(エアー式)◆

1.トリガーを押すと圧縮空気が内部に入る。

2.ハンマーと言われる部分が回転しだす。

3.アンビルと言われる中心部をハンマーが叩きながら回転させていく

これが基本的な動きです。要は回したい中心の物をただ回すだけではなく、打撃を与えながら回転させています。

なので中々外れない時は反動が結構手に伝わってきます。

つまり人間でいうと常にハンマーで工具をぶっ叩きながら回しているので固くなったボルトなどを緩めることができます。

人間がそんなことしていたら疲れますね。。エアーの力は偉大です。

これは基本的な動きをざっくりと説明しましたがエアモーターと言われる部品がありこれが大元のハンマーを回す部品です。今回は動きだけですので細かくは説明していません。ご了承ください。

参考画像:KTC

KTCさんが分かりやすい説明をしてくれています。興味がありましたらご覧ください。

種類でいうとハンマー式は一回転につき一回叩く【シングルハンマー】と一回転につき2回叩く【ツインハンマー式などがあります。】こちらはあとで簡単に特徴を書いていきます。

注意点

注意点としては主に締める時です。

内部構造にも書きましたが、ハンマーという部品で叩きながら中心のアンビルを回していますので回る力が強いんです。

なのでインパクトで締めるとオーバートルクがかかってしまい、ボルトやナットの破損の原因になります。

ボルトやナットは締めればいいやといいやというわけではなく、適正な締め具合がありますのである程度はインパクトで締めて、最後は手締めやトルクレンチで管理をしていきましょう!

何度も言っていますが、締める時の最後はやっぱり手で締めるのが一番信用できるかなと思ってしまいます。

そこだけはしっかり行っていただきたいです。

後は反動が結構あって油断していると弾かれたりすることがあるので気を付けてください。

強い衝撃の時は手を痛めることがあります。

 

 

シングルハンマーとツインハンマー

内部構造の時に書きましたが、ハンマーはシングルとツインがあります。順番に特徴を説明していきます!

シングルハンマーの特徴

1.ハンマー部が一つのため一回転につき一回の打撃を行う。

2.シンプルな構造のため故障しても修理しやすい。

3.比較的安価な部類

4.耐久性が少し弱い

 

ツインハンマーの特徴

1.ハンマー部が2つあり一回転につき2回の打撃を与えます。

2.シングルよりもパワーがあり低反動である。

3.耐久性がある。

4.コストがシングルよりもある。

 

ほかにも種類はありますが乗用車ならこのどちらかで良いかと思います。できれば軽くて低反動でパワーのあるツインの方が良いです。

ただし値段はシングルより2倍近く高かったりするので自分の予算に合った物を選びましょう。

シングルハンマー式↑

思っていた以上に高くはなかったです。

↑ツインハンマー

KTCさんのは私は工場にあったので結構使っています。これは軽いしパワーもそこそこあるのでとても重宝しておりました。

 

 

 

今回いかがだったでしょうか?エアーインパクトは使えるようになると非常に便利なので注意点をしっかり気を付けて使い方をマスターしましょう!

予算の都合があればマイ工具として所有してみてください。

 

今回は以上です。ありがとうございました!

 

 

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