トルクレンチ 工具の取り扱い

トルク管理は非常に大事!トルクレンチの仕事について~工具の取り扱い~

こんにちは!

 

今回は自動車整備士にとって大事なトルクレンチについて解説していきます。

こちらの工具は一言で言うならば【適正なトルクを管理するために使う工具】になります。

ボルトやナットには適正なトルクというものがあります。

これを適正トルクで締まったよと教えてくれる工具がトルクレンチです。

 

私は締まってればいいじゃん!ギュッと強めに締めとこう!なんてやってしまう時があります。

ただ、これでは一般ユーザーと変わらないです。こういった細かいこときちんとできるのが整備士と一般ユーザーとの違いではないでしょうか。

このトルク管理は非常に大事で、エンジンなどは締めすぎ緩すぎだと本来の力は出せない場合もあります。

一節には新車の足回りのボルトを一度締め直すと走りが変わるなんてこともあるそうです。

また年間何件かタイヤが外れ事故という痛ましいことが起きますが、これはナットを締めすぎたり、緩かったりというのが原因です。

ナットが緩んでなくなったり、締め過ぎでボルトが折れる危険性があります。

このような危険なことを避けるためにトルク管理というのは整備士にとって大事な仕事の一つです。

 

今回はそんなトルク管理に必要なトルクレンチの使い方などを説明していきます。

 

 

それではいきましょー!

トルクとは?

まずトルクレンチを語る前にトルクとはなんだというところを簡単に説明します。

対象物を回すのに必要な力。そんな感じで覚えてください。すみません、ざっくりです。

トルクの単位を見ると分かりやすいです。トルクの単位はN・mというものです。つまり…

N・m=N(力)×m(距離ということになります。

約10Nで1kgの質量と言われております。この質量約1kgのものを1mの物で動かすトルクは

10×1=10N・mとなるわけです。

ちなみに車のタイヤのナットは約100N・mの力で締めます。

参考:KTC

 

この関係性っててこの原理に似ていませんか?てこの原理もそうですが、長さがあればあるほど少ない力で物を動かせます。

例:5N×2m=10N・m

余談になりますがこの考えはナットを緩める時などに利用できます。

固くて外れない時はメガネレンチなどを長いのにしてみてください。力のかかり方が全然違います。

大型になるとトルクフル+固着でどうにもならないことがあります。そんな時はパイプをかませて長くしてナットなどを外していました。

 

 

 

 

トルクレンチの仕事・使い方

トルクのことを踏まえてトルクレンチの仕事や注意点について説明していきます。

トルクレンチは基本的にトルクを管理するものですが、締まっているものがどれくらいなのかなぁとか確認するものではなく、最後にトルクレンチで規定のトルクで締めます。

たまにタイヤのナットなどをインパクトでめいいっぱい締めて、最後にトルクレンチをするみたいなことをする人がいますが、インパクトで締め切ってはだめです。

 

なので正式なボルトやナットの締め方は

①メガネやラチェットである程度締める

②トルクレンチで規定のトルクで最後締める

これが正しい締め方です。

 

ただ、いちいち締めるのは面倒ですよね?

なので現場では大事な所以外は手の感覚(通称:手ルク)で締めることが多いです。

真似できることではありませんが、細かい部分は正直いちいちトルクレンチを使ってる場合ではないです。

勘弁してください。

 

ですが私が新人の頃はトルクを調べてトルクレンチを使えと言われました。

そうやってトルクレンチでどれぐらいの締め具合なのかを養っていくとボルトも締めすぎたり緩すぎたりすることがなくなっていくのかなと思います。

始めは時間がかかりますが多分あまりこういうことってやらないと思います。

新人の頃とかにこの感覚などを掴んでおくと、後々整備をしていく上でプラスになるとおもいますのでこんなトルクレンチの使い方もオススメです。

 

そして注意点に関しては3点あります。

 

①過度な力を入れない。

②トルクをかけっぱなしにしない

③グリップの握る所は正確に握る

 

①は主にプリセット型(のちに説明)の物ですが、ラチェットみたいな見た目なので普通に使いたくなりますが、正確さが問われる工具なので無理な力を入れて狂わせたりしないでください。

②も狂わないようにするという意味でずっとトルクをかけていると狂いやすいので使い終わったらトルクを抜くという癖をつけましょう。

③ですが、グリップの握る位置は決められているので短く持ったり長く持つと正確なトルクがかけられないと言われています。これに付随して早く締めたりするとちゃんとしたトルクを掛けられないです。

適正な握る所でギューッと締めていき、既定のトルクに合わせるというふうに私は行っています。

 

 

 

種類

トルクレンチにはいくつか種類があるので紹介していきたいと思います。

 

プレート式

シンプルな構造で力をかけてメモリを自分の合わせたいところまで持っていきます。寿命が長く壊れにくいです。ただ構造的に毎回合わせこむので連続作業には向いていません。これを好んで使っている人は職人って感じがします。個人的に。

↓こんな感じで指針の部分が固定されているのでメモリ側を合わせる感じです。

参考:東日

 

 

ダイヤル式

ダイアル式はプレート式のメモリがダイヤル式になったので基本的にはプレート式とほぼ同じです。

どちらを選ぶかは好みかなと思います。

 

プリセット型

これは比較的多くの工場が使っていると思います。プレセットというぐらいなのであらかじめ数値をセットしておき繰り返し同じトルクをかけられるものです。

 

まずこれは連続作業が早い!プレート式やダイアル式はいちいち数値を見ないといけませんがプレセットは見ずにトルクが分かるのでタイヤの締め付けなどはかなり有効です。

 

後は締める時に合わせたトルクになると頭が『カチン』という感じが個人的には好きです。

 こちらは上記の注意に書いておりますが、ずっとトルクを掛けているとちゃんとした値とずれますし、ラチェットレンチに似ているからってこれで緩める作業は止めましょう。

 

デジタル式

デジタル式はデジタルメーターが付いていてどれくらい締めているのかがデジタルで表示されますのでより正確なトルクが分かるようになります。つまり締めすぎたりするのがすぐ分かるんですね。

レースなどをする方なんかは正確性が求められますので使っているのではないかなと思います。

 

オートサービスショーで見て驚いたのは、デジタル式の特徴を活かして データなどをパソコンに残せたりします。

これでお客様などにちゃんとした整備をしましたと数値で見せれて信頼性を向上できるのではないでしょうか?

この【トルクル】は外付けのためお手元の工具に付けられるので色々フレキシブルに使えます。。Bluetooth内蔵でスマホやタブレットと連動しているので記録をデータで管理できるんですね。これはすごい!なんか近未来的過ぎて私は衝撃を受けた工具です。

 

 

注意点

トルクレンチは一見は普段のレンチにダイヤルがついたものに見えますが、精密工具になります。

特にプリセット型は中にスプリングが入っているの物が多く、ダイヤルを合わせたままだとトルクがずっとかかってしまいそのうちトルクが狂ってしまいます。

そのためにもトルクレンチは使ったらダイヤルを0に合わせて片付けることを怠らないでください。

それと定期的にトルクの検査なども行っているところがありますので、定期的に検査をして長く使用できるようになりましょう!

 

今回は以上です。ありがとうございました!

 

ike-masu

 

-トルクレンチ, 工具の取り扱い