整備士時代

大型自動車の整備は乗用車と何が違う?~整備士時代のお話し~

こんにちは!

今回は大型車の整備は乗用車と何が違うのかについて書いていきます!

私は大型バスを中心に乗用車の整備も少しさせていただいておりました。

改めて何か違うところがあるかな?と考えてみました。

多分現役の整備士さんやこれから整備士を目指す方が大型整備をやりたくねぇ…と少なからず思っているのではないでしょうか。

ただ大型整備も大変なことばかりではないです!

なんなら乗用車を一日に何台も点検することを考えると楽な部分があるかもしれません。

 

そこで今回は大型整備って乗用車の整備と何が違うのか書いていきます。

私はガソリンスタンドでアルバイト、乗用車の整備も多少してきました。

その経験から私主観になりますがイメージや実際の仕事について書いていきます。

 

まず一般的に思っているであろうイメージを書きます。

いや、実際にイメージどおりではあるのですが…

その後に実際の仕事をしてみての感想を書きます。

 

 

それではいきましょー!

 

 

一般的なイメージ

 

とにかく大きくて重たい部品

まずは世間の9割が思うことではないでしょうか?

はい、まさにその通りです。

これはしょうがないですよ。あんなに人を乗せてあんなにデカイ図体を動かすわけですから。とにかく頑丈にしないといけないわけです。

大体私が整備していたバスの排気量は10L。つまり10000ccです。乗用車の5倍~7倍ぐらいってところです。

重たいんでね、腰が悪いという人はかなり多かったです。

 

 

身に迫る危険がいっぱい

 

危険がいっぱいあることも事実です。

クラッチを交換する場合際、ジャッキから落ちたら確実にケガ、もしくはケガ以上のことが起きますからね。

車のリフトアップも滑って車体が落ちるかもしれませんし、オイル交換の最中でも気は抜けません。

すぐ逃げれるようにと先輩には口酸っぱく言われていました。

 

他にもエンジンの点検も気をつけなければなりません。

運転席前に対してエンジン後ろ。これがどういうことか。

今誰が何をしているのかが分からないんです。

私が見た中で先輩が怪我をしそうになったことがあります。

エンジンルーム点検している時に誰かが勝手にエンジンかけたみたいで帽子が巻き込まれてズタズタになっていました。

幸い怪我はありませんでしたがもしも油断していたら…そんな危険も大きい車体だからこそあるのかなと思います。

 

他に聞いた話しだと、古いタイヤがバーストしてそのまま巻き込まれて帰らぬ人になるということも年間数件あります。

大きいということは大きな怪我を負うリスクも少なからずあります。

 

意外に部品が壊れる

これは私個人の意見ですが、バスの部品は意外に壊れます。

今でも思いますが車ってこんなに壊れるの?!って思っていました。

乗用車ディーラーがどうなのか正直分かりませんが、無茶な運転とかをしなければ壊れるということは少ないと思っています。

ですがバスの場合、全体的に負荷が大きいのでクラッチのギヤが欠けたりエンジンの部品が壊れて動かないとか結構日常的にあるんですよね。

なのでエンジンが壊れたら大元の工場で修理でしたが、クラッチはギアから何から替えることは結構やっていました。

あと乗用車と違いがすごい!この熱害がすごくて配線が硬化して切れたり車両によってはエア配管(樹脂部)などが壊れます。

だから私は配線修理は結構修理しました。

ホント色々な所の配線が切れるんですよね。エアーの配管もつなぎ合わせて漏れている部分を修理したりそういった修理は結構行っていました。

 

 

…ちょっとマイナスなイメージが多いでのここらへんで大型整備士の良さを解説します。

※あくまで個人見解なので全員がこうとは限りません。

 

実際に整備を始めて思ったこと

 

非日常的なことが体験できる

みなさん普段バス触れないですよね?それを毎日触れるというのは私は楽しかったです。

乗用車だったら多分飽きちゃってやる気も下がってダラダラ仕事をしていたかもしれません。

今思えば普段の日常生活では整備できないバスを整備できたのは私としては楽しかったです。

 

細かい部品修理が多い

バスの整備は大きくて重い物を修理するだけではない!結構細かな部品のオーバーホール(一部部品交換・修理してまた使えるようにすること)もやるんです!

特にモーターを使うものはブラシと言われるところが摩耗をしてしまうのでそこを交換しないと直りません。

私が辞める直前にいた所は予算が決して多い方ではなかったので、新品を買わずに極力ダメなところだけオーバーホールをしてまた使うみたいなスタンスでした。

実は私はこの部品修理の仕事が好きで辞める直前はこればっかりやっていました。整備や点検をせずに(笑)

一人で黙々できるのもいいし、何かを組み立てるということは好きだったので自分には合っていたかなと思います。

 

色々な知識を学べた

これは乗用車整備でもそうかもしれませんが様々な難題がその都度出ます。

その中で考えて先輩の知識を教えてもらったり自分なりに試したりしてみて色々できるようになりました。

ネジを締めるにもどうすればいいのか。逆に外せない時はどの工具を使うのかとか整備をする時に何を気を付けるべきとか。このような知識は今の就職先でも活かせていて今では自分の強みになっているかなと思います。

乗用車もそうだと思いますが、大型は感覚的作業が多い気がします。そこは大雑把(笑)

なので+αな知識は乗用車よりあると私は思います。

 

 

今回のをまとめますと

1.やっぱり大型系は大きいし怪我のリスク多い!気は抜けない
2.頑丈ではあるが負荷が高いため重故障も結構ある。細かい作業が結構あり好きな人は飽きない!色々な物を触れる。
3.非日常を味わいたい人は大型の整備はありかもしれません。

いかがだったでしょうか?自分の経験談なので全部の大型系があてはまるとは思いませんが、大体似たり寄ったりかなと思います。

乗用車の整備もいいですが大型車整備も捨てたものではないと思います。

今回は以上になります。ありがとうございました!

ike-masu

 

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