こんにちは、ikemasuです。
今回は、バス整備士時代からずっと愛用している工具、KNIPEX(クニペックス)の「プライヤーレンチ」を紹介します。 この工具は整備士の人でも、そうじゃない人でも使える万能なレンチです。
これは店員さんに勧められるまま買ったのが出会いでした。正直使い勝手はどうなんだろう?とは思いながら購入いたしました。 でも使ってみたら、これが想像以上に活躍してくれたんです。 見た目はウォーターポンププライヤーにそっくりですが、実は「レンチ」の仲間。モンキーレンチとプライヤーのハイブリッドのような工具です。
買った当初は便利なのにこの工具を知っている整備士はそんなに多くない、というのが正直な印象です。 今回は、実際に使って感じた良いところも、使いづらかったところも、まとめて紹介していきます!
プライヤーレンチってどんな工具?
最大の特徴は、「プライヤーの形なのに、ボルトやナットを緩められる」ことです。
先端のくちばしが平らで、しかも平行に動くので、ナットをしっかり掴んで回せます。モンキーレンチのように「柄の先に口がついている」形ではなく、プライヤーのように挟んで、掴んだまま回すイメージです。 もともとはクニペックスが出していた工具ですが、今ではいろいろなメーカーが同じタイプを出しています。
モンキーレンチのここが面倒…を解決してくれる
調整が面倒 → ボタン一つでサイズが合わせられる
モンキーレンチは、ダイヤルをぐるぐる回して口の幅を合わせますよね。しかも私は、回す方向がいつも分からなくなって、締めたいのに広げてしまったり、広げたいのに締めてしまったりして、イライラすることが多かったです。
プライヤーレンチはプッシュボタンを押してリリースし、ナットに合わせて一気に調整できます。これだけでもかなりのストレス解消になりました。
ガタつきが気になる → 面で掴むからガタがなく、傷もつきにくい
バスの整備では、大きいサイズのボルトやナットが多くて、ついモンキーレンチを多用しがちです。でも僕は、あのガタつきがあまり好きではありませんでした。
プライヤーレンチは面で接触するので、ガタがなく、しっかり対象物を掴んでくれます。なんといっても他のプライヤーは先端がギザギザしていて、掴んだものに傷がついてしまいますよね。 プライヤーレンチはくちばしはフラットなのでそれがないのは、ありがたいポイントです。
固くて回らない → テコの力でしっかり回せる
テコの原理を使っているので、握った力がかなり増幅されます。一説には、掴んだ握力の10倍ほどの力が発生するとも言われています。固く締まったところでも、緩めたり締めたりしやすいです。
応用編として、握らずに片方のグリップだけを動かして締めたり緩めたりもできます。僕がお店で見せてもらったときは、足で踏んで緩めていました。より強い力が欲しいときに使える方法です。
掛け直しが面倒 → ナットから離さずに早回しできる
普通のレンチは、少し回すたびに一度ナットから外して、掛け直す必要があります。でもプライヤーレンチは掴んでいるだけなので、握る力をパッと緩めて少しずらせば、そのまま次の動作に移れます。この「早回し」ができるのは、本当に楽です。
角を舐めてしまった → 掴んで回すから、救世主になる
これは本当にありがたい!と思ったポイントです。普通のレンチは「はめる」工具ですが、プライヤーレンチは「掴む」工具なので、多少舐めてしまったボルトでも回せることがあります。
スパナやメガネレンチでは少しでも舐めてしまうとその後のリカバリーがとても大変です。 モンキーレンチも調整して回せますが限界があります。 プライヤーレンチは丸いものも掴めるという特長があるので少しぐらい角が無いボルトやナットも回せます。 整備の現場では、こういう場面に何度もぶつかります。そのたびに、手元にこの工具があって助かりました。
プライヤーとしても使いたい → 掴む工具としても優秀
先ほども説明しましたがプライヤーの形を活かして、丸いパイプのようなものも回せます。 僕はプライヤー代わりとして、加工や修正のときにもよく使っていました。 普通のプライヤーだと、掴んだ後にズルッと滑ってイライラすることがありますよね。これはがっちり掴めるので、鉄板やパイプを曲げるときも滑らず、非常に助かりました。
ガス管や水道管の根元のように、他の工具では掴みにくい場所でも掴めることがあります。これで掴んで固定しながら、別の工具で緩める、という使い方もしやすくなります。
実際に使って感じたデメリット
ここまで良いことばかり書きましたが、使いづらい部分もあります。僕が感じたのは次の3つです。
慣れるまで調整が難しい
ボタン一つで調整できて便利なのですが、いざ合わせてみると、掴めないくらいグリップが離れていることがありました。私は手が小さいほうなので、そこがかなりシビアで、買ったばかりの頃は調整に慣れるまで少し不便でした。
狭い場所は苦手
レンチとして使う場合、グリップの角度が普通のレンチと違います。そのため、狭い場所では入らなかったり、力を入れづらい角度になったりすることがありました。「ここで使えたら便利なのに」という場面で、力を発揮できなかったこともあります。ただ、今は小さいサイズもあるので、そこまで気にしなくていいかもしれません。
値段が少し高め
一般的なレンチやプライヤーと比べると、少し高めです。使い方もよく分からない工具にお金を出すのは、正直勇気がいりました。 ただ、私は使ってみて大満足でしたし、これだけ使い勝手が良ければ出す価値はあると思っています。
サイズ別に集めるとなるとお金がかかるので、まずは自分がよく使うサイズを選べば大丈夫です。 私はもうワンサイズ小さいものも買いたかったなと思っています。
結局どれを買う? → モンキーレンチとの2本持ちがおすすめ
これ一本でレンチもプライヤーもこなせますが、狭い場所ではモンキーレンチのほうが入りやすいこともあります。なので、モンキーレンチとプライヤーレンチの2本持ちが、一番心強いと思います。
僕が買った当時はサイズ展開が少なかったのですが、今は手のひらサイズの小さなものから、使い勝手のいい小型のものまで増えています。状況に合わせて使い分けられるようになったのは、うれしいところです。
まとめ
珍しい工具なので、使っている人はなかなかいないと思います。レンチはレンチ、プライヤーはプライヤーと分けて使うのが普通で、わざわざ使う必要がないからです。 でも、この工具があれば両方の作業ができます。極論、これ一本あればレンチ類をサイズで集めなくてもいいくらいです(言い過ぎでしょうか…)。
それに、KNIPEXはグリップがおしゃれなので、持っているだけでテンションが上がります(私だけでしょうか?)。 もし実物を触る機会があれば、ぜひ手に取って試してみてください。「これは便利かも」と思うはずです。
今回は以上になります。ありがとうございました!