スエカゲツールの伸縮ラチェット一本あれば十分なのでは?
整備をしてると、状況によって様々な長さのラチェットが必要になりますよね。
力が必要な時は長いものが欲しいし、細かく回したい時は短いものが欲しいですよね。
実際に私も長いものと短いラチェットは絶対に準備します。
でも、スペースや作業に合わせて何本も持ち替えるのって、正直ちょっと面倒じゃないですか?
「どうにかこうにか、ラチェットを1本でまとめられないかなぁ……」
そう思って色々探していたときに見つけたのが、今回紹介するスエカゲツール(Pro-Auto)の「伸縮式フレックスロックラチェット(STR-F3)」です。
実はこれ、昔に職場の先輩が似たような伸縮ラチェットを使っているのを見たことがありました。
「あ、そういえばそんなのあったな」と思い出して調べて買った思い出があります。
結論から言うと、これ1本あれば大概の作業は大丈夫って思えるくらいのポテンシャルがありました!
今回は、元整備士の目線から、良いところも「ここは好みが分かれそうだな」ってところも、本音でレビューしていきます。
1. スエカゲツール STR-F3 の基本スペック
今回私が使っているのは、一番使い勝手がいい3/8インチ(9.5mm差込角)のモデルです。
- 型番: STR-F3
- 全長: 255mm 〜 370mm(6段階で調整できます)
- 重量: 約400g
- ギア数: 72山(送り角5°)
- 機能: 首振りの12段階ロック、ワンプッシュリリース付き
2. 実際に使ってわかった!ここが最高に便利なポイント
① 工具を持ち替える手間がゼロになる!状況によって長さを変えられる伸縮機構
このラチェットの1番の強みは、手元のロックをスライドさせるだけで、長さを一瞬で変えられるところです。
- 狭い場所: 一番短く(255mm)して、ショートラチェット感覚でコンパクトにカリカリ回す。
- 固いボルトを緩めるとき: 一番長く(370mm)伸ばしてグッと力をかける。
意外と短いラチェットを持っていったら固くて回らないから結局ロングラチェット取りに行かないと行けなくなったりする場面があります。
ですがこのラチェットは作業の流れに合わせて自由自在に長さを変えられるので、別の工具を取りに工具箱まで戻る手間がなくなりストレスが減りました。
② 油のついた手でもストレスなし!プッシュリリース式
ソケットの脱着は、ヘッドのボタンを押して行うプッシュリリース式です。
昔は正直、プッシュリリース式ってあんまり好きじゃなかったんですよね。でも、手が油でギトギトになってるときって、普通のラチェットだとソケットが滑って全然外れなかったり、不意に落ちたりしてストレスになることがありました。
それを考えると、やっぱりプッシュリリースが付いているのはすごくありがたいなと、今ではお気に入りポイントになっています。
3. 私が思う好みが別れるポイント
万能に見えるラチェットですが、もちろん「ここは好みが分かれそうだな」っていうポイントもいくつかあります。
① 首振りのボタン固定式
このラチェットの首振り(フレックス)は、ボタンを押しながら角度を変えて、指を離すと15度刻みでガチッと固定されるタイプです。
- 気になるところ: 常にクネクネと自由に動く首振りラチェットに慣れている人だと、角度を変えるたびにボタンを押すのが「ちょっと自由が利かないな」と感じるかもしれません。 特に障害物の多い下回りなんかだと自由が効いてくれないと障害物をかわせないのでそこが不便だと感じることがあります。
- 良いところ: 場所によっては完全に角度を固定しちゃった方が、ヘッドが逃げずに安定して回せるので、ここは本当に好みかなと思います。
② コーケンのZ-EALと比べると、グリップが結構「太い」
手の小さい人や、指が短い人はグリップにはグリップが太い気がします。私は手が小さい方なので最初持った感じは持ちづらかったです。
私が好きなコーケンの「Z-EALシリーズ」のラチェットと比べてみると、こんなに違います。
| ラチェットのモデル | グリップの太さ(実測) | 握った感じの印象 |
|---|---|---|
| スエカゲツール STR-F3 | 約34mm | 樹脂グリップで、がっしり握り込む太さ |
| Ko-ken Z-EAL | 約22mm | スリムで、指先でコントロールしやすい |

←並べると見た目でも印象が違いますよね
約12mmも違うので、最初に持ったときは「ちょっと太すぎて扱いづらいかも……」って、実は私も買うのを一番迷った部分でした。
ただ、これも不思議なもので、実際に現場で使っていくと意外と慣れるものです。今では便利さの方が完全に勝っているので、全然気にならなくなりました。
③ ギミックが多い分、やっぱりちょっと「重たい」
伸縮機構やロック機構が詰まっているので、重量は約400gあります。普通の3/8ラチェットに比べるとやっぱりちょっと重たいですが、これは構造上しょうがないかなと割り切っています。
4. 元整備士がやってる、STR-F3のポテンシャルを引き出す使い方
このラチェット、ただ伸ばしたり縮めたりするだけじゃなくて、ちょっとしたコツがあります。
実は「真ん中くらいの長さ」が一番使いやすい
私は普段、実は全長の真ん中くらいの長さで使うことが多いです。このくらいが一番コントロールしやすくて力もかけやすく、狭い隙間でも邪魔にならないんですよね。
キーワードは、最後の最後にしっかりトルクをかけたいなと思った瞬間に、一気に全部のばして「クッ」と締める。これが一番効率のいい使い方だなと感じています。
【注意】使い始めは「トルクの感覚」にちょっと戸惑うかも
1つだけ注意点があって、使い始めのうちは、長さを変えることで「今どれくらいの力で締まってるか」という手応えの感覚(トルク感)が長さによって変わります。
「あれ、これって締めすぎかな?緩いかな?」ってちょっと分からなくなる瞬間が最初のうちはありました。これも使っていくうちに「あ、この長さならこれくらいの力だな」って分かってくるので、慣れちゃえば問題ありません!
5. 耐久性ってどうなの?これからの経過観察
「こういう伸び縮みする工具って、ジョイントから折れたり曲がったりしない?」って心配になりますよね。
今のところ、固着したボルトをフルパワーで緩めたり、ガッツリ本締めしたりとかなりハードに使っていますが、伸縮部分が曲がったりガタついたりする気配は全然ありません。見た目もかなり頑丈そうなので、耐久性は十分です。
これについては、まだ使い始めて間もないのでこれからもっと使い込んでみて、どうなるか経過観察をしていきたいなと思っています。
まとめ:出張整備や、工具を減らしたい人には最高の1本!
今回はスエカゲツールについて書いていきました。
私自身伸縮ラチェットって耐久力のないすぐ壊れちゃうような工具なのかなと思いましたが、全然そんなことはなくて、むしろリアルタイムで長さを変えられることに慣れるとすごく便利だなと実感しています。
出張整備などで持っていく工具を限界まで減らしたい人、ラチェットとスピンナハンドルを何度も持ち替えるのが面倒な人には是非おすすめの一本です。